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メタバースが普及し、決済手段としてNFTが普及すると社会が大きく変わる気配がします。
すでにいくつかの実験は始まっています。
デジタル限定の高級服を扱うザ・ファブリカント(The Fabricant)もその一つ。
1/ Welcome to The Fabricant Studio, the only place where you can create, trade and wear your own digital fashion NFTs 💥⛓️🚀
— The Fabricant (@the_fab_ric_ant) December 13, 2021
A thread to explore how to build the Wardrobe of the Metaverse ▼ pic.twitter.com/m4l2C5s6UD
フォーブス(Forbes)はこれを「世界初のデジタル専用ブロックチェーン服」と呼んだといいます。
デジタルファッションって何?…デジタル空間で自分を飾るアイテム。NFTアートのように高額で取引される例も | Business Insider Japan
デジタルファッション とは
衣装だけが軽やかに動くスポーツウェア。人間には着こなせないように見える素材やデザイン。
そんなファッションが100万円で売れたというニュース。
デジタルファッションにデザイナーたちの注目が集まり始めています。
ザ・ファブリカンとは2018年1月1日にアムステルダムで設立されたデジタルファッションハウスです。
オンラインで購入して写真に合わせることができるデジタルの服を販売しています。
そのコンセプトは過激で、「衣服は着るためのものである必要はない」といいます。
着るためのものでないというファッションとはいったいどんなものなのでしょうか。
デジタル空間にしか存在しない、ストリートウェア風の衣類を販売するブランドの一つトリビュート(Tribute)。
公式サイトでその一部を見ることができます。
展示された商品の数は34点。商品の説明はありません。
マウスを使って横に回転させることができます。
購入した商品はどのように使うのでしょうか。
さまざまなCGIソフトウェアでサンプリングされ、仮想空間にのみ存在する独占的なサイバー製品を探索してください。写真は注文に応じて調整され、顧客にデジタル配信されます。
フィッティングガイドを読む限り、送信された人物の写真をもとに着付けするシステムのようです。
はっきり言って、アニメのキャラクターが着るような服。
といっては身も蓋もないかもしれませんが、生身の人間が着れるようなものではありません。
デジタルファッションのメリットとは
デジタルファッションのメリットの一つは、アートとしての価値です。
NFTはこの世に一つしかないものの価値を証拠づける「鑑定書」のようなもの。
つまりこの商品は「価値がある。欲しい」と多くの人が認めれば際限なく価格が上昇するのです。
もう一つのメリットは、デザイン本来が持つ着て楽しむという価値です。
現実世界で着ることができないファッションに活躍の場を与えたのはメタバース空間です。
メタバースの世界で自分の代わりに行動する影武者が「アバター」です。
アバターは体形も性別も自分の好み次第。
人間ではない形だってメタバースの中では自分の代わりに他社とコミュニケーションが取れるのです。
むしろ、ありきたりのキャラクターより極端なキャラクターのほうが人気が出るかもしれません。
そのアバターにデジタルファッションはなじむのです。
ザ・ファブリカント の公式ページには、自社の理念が掲げられています。
TRIBUTE BRANDは、非接触型およびサイバーファッションの先駆者となるハイエンドのデジタルファッションブランドです。
About Tribute Brand
私たちのブランドは、ファッション、CGI 3Dモデリング、UXデザイン、コーディングの経験を持つメンバーで構成されています。
私たちは、デジタルファッションは将来普及するものと信じています。
デジタルファッションは生産や配達などの複雑な流通を必要としません。
商品は性別やサイズの制限なしに利用できます。
デジタルファッションは消費者の行動を変えます。
需要が減ることで過剰な 衣服の生産と使用が減りその結果 ファッション市場の社会的影響は改善されます。
私たちは、 持続可能な社会実現に向けた行動に変えることを目指しています。
理念を読む限り、行き過ぎた消費社会に対する批評を込めた取り組みであることがわかります。
- 原材料や元手をかけることなく生産ができる
- 流通システムを使わずに済む
- 物理的に生産されていないので環境汚染がない
- 自分の体形を気にせずに買い物ができる
- したがって持続的成長に資する
ザ・ファブリカント の試みは始まったばかりですが、商業化されていくにつれ、商品を安全に保管する課題やライセンス許諾をめぐる問題など避けて通れない問題も顕在化します。
をどう解決するか。
まとめ
仮想の商品をプレミアム価格で売るには、現実世界と同様に適切なプラットフォームを見つけ、希少性を演出し、偽物を排除できるかがカギとなるといいます。
流行に敏感なファッションの世界で進むデジタルファッションという新しい流れがどのように社会に浸透していくのか。
アートと消費という両方の視点からデジタルファッションの行方が注目されます。