何かとメタバースに相性がいいNFT。
勘違いしがちなのはNFTを作品と間違えることです。
NFTは主にデジタルで作られた作品に紐づいて、そのオリジナリティを保証する「鑑定書」のようなもの。
NFTを売買すると言っても、デジタルの作品を売り買いするわけではありません。
ということで、そのNFT原作のアニメ制作プロジェクトが発足したというニュース。
プレスリリースによると、作られるのはキャラクター系アニメの話題作を続々と手掛ける「ファンワークス」によるアニメPVという話。
「アニメ制作共同プロジェクトは、NFT原作のアニメを制作し、NFTに関連するさまざまな実証実験を行う」と共同制作に当たる株式会社Tokyo Otaku Modeは実験的な試みであることを示していますす。
ぶっちゃけ、実際にいつどこで視聴できるかは未定のようです。
注目なのは、原作の「CryptoNinja NFT」はインフルエンサー・イケハヤさんがプロデュースしたNFT作品であること。
「イケハヤ大学」など多くのメディアで精力的な活動を続けるイケハヤさんの試みなので注目です。
アニメPV制作発表からの、新作「シャオラン」をmintしました!
— ikehaya-nft.eth (🥷, 🏯) (@IHayato) January 31, 2022
運営5ヶ月目、これで28体目です。
初期バッチは50体限定。
オリジナルコレクションは、1ヶ月に1〜3体程度しか出しません。
オーナー分散率は100%、次のオーナーは誰になるか……。
オファーお待ちしてます!https://t.co/maG1X2HkwN
調べてみると、すでにOpenSeaというNFTの販売所にはCryptoNinjaのファンアートNFTが続々出品されています。
イケハヤさんは会社に属さない働き方の提唱者で、フリーランスの個人事業主となったシニアにとっても頼りになる存在です。
従来のアニメ制作のスキームでは、アニメ作品の放映権を販売したり、二次利用や関連商品を売って稼ぐのがオーソドックスでした。
利益は個々のクリエイターに還元されにくい仕組みになってました。
今回の実証実験ではキャラクターなどをNFT化することで「鑑定」という視点を取り入れるのがポイントです。
キャラクターの作り手に還元されやすくなるわけです。
作り手は収益の仕組みが見えてくることでモチベーションアップにつながります。
プロジェクトが目指すのは NFT発の新たなアニメ制作の仕組みや、キャラクターIP(知的財産)創出といえるのです。
いくらで売れるのか
では一体いくらで売れるのでしょう。
きになるお値段ですが、新作キャラクター「シャオラン」の入札を見てみました。
2.69ETH($7,414.53)。
法定通貨になおすと約85万円。
「CryptoNinjaのファンアートNFTがほしい!」 「とりあえずNFT手に入れてみたい!」という人がすでに一定数いて、その人たちが支えていることがわかります。
多分個別のデザインだけでこれだけの価格にすることは難しいとは思います。
実証実験にはもう一つの狙いもあります。
人気アニメキャラクターをベースに、オリジナルとは別の作品を作って販売する。
いわゆる「二次創作」の収益化も実証実験では視野に入れているということ。
作品の熱烈なファンが描いたキャラクターまでカバーして売ることができるのだとか。
1/ 今日は、NFTで二次創作活動を盛り上げる『ニジソー』がPolygonにも対応して、使いやすくなったよという話を書き殴っていきます。『ニジソー』は、”二次創作イラストを公式公認でOpenSeaで販売できちゃうサービス”。Crypto Ninjaファンアートを描いている方は、一度お試しください pic.twitter.com/dzLMPNoCyz
— paji.eth (@paji_a) February 1, 2022
作品がファンを生み、ファンが作品を生むという循環にも注目です。
先日の記事でNFTでコンテンツを売るには画力の有無ではないと書きました。
改めて仕組みづくりが大切だということがわかります。
まとめ
老後の時間をどうすごすかは個人の自由とはいうものの、会社はそこまで面倒見てくれませんからね。
年金があるから恵まれていると言われればその通りですが、年金は増えませんし、若い世代からの搾取という負い目も感じます。
こうした機会を通じて、若いクリエイターを応援しながら新しい世界の動きを知り、応援することが社会に対する恩返しのような気がします。