「自分のために働く」とは？チェ・イナが教える新しい仕事論と人生論

どうも、フルタニです！

今回は、韓国の大手広告代理店を辞め、自分のために働く道を選んだチェ・イナさんの著書『会社のためではなく、自分のために働く、ということ』についてお話しします。

このタイトル、なんだか刺さりますよね。ぼくもこれまで、自分のために働くとはどういうことか考えたことがありますが、この本を読むことでまた新しい視点を得ることができました。

それでは早速、チェ・イナさんのメッセージを皆さんと一緒に考えていきましょう！

自分のために働くって、どういうこと？チェ・イナさんの本から考える

「ひたむき」な姿勢こそが人生の本質

チェ・イナさんは、大手広告代理店・第一（チェイル）企画の元副社長。50代で退職し、大学院で学び直すという大きな決断をされました。その後、彼女が選んだ道は、〈チェ・イナ本屋〉というユニークな本屋を始めること。ここでは、仕事に悩む人々に寄り添いながら、自身が選んだ本や言葉で新たな視点を提供しています。

彼女が本書で何度も強調しているのは、「時間の大切さ」です。時間は人生で最も貴重な資源であり、無駄にしてはいけないものだと語っています。ここでの「ひたむき」さというのは、ただがむしゃらに働くことではなく、自分の時間に正面から向き合う姿勢を意味しているのです。

仕事は「手段」ではなく「自己表現」

本書の前半部分では、チェ・イナさんが考える「仕事論」が展開されます。ここで印象的だったのは、仕事を単なる収入を得るための手段ではなく、自己表現の場として捉える考え方です。

たとえば、あなたが行っている日々の業務は、ただのルーティンではなく、あなた自身を表現する大切なツールだという視点。これを聞いて「いやいや、うちの仕事なんて自己表現とほど遠いよ」と思うかもしれませんが、チェさんはこう続けます。

「たとえ会社や上司が評価しなくても、自分の価値を高める努力を怠らないことが重要です。怠けることは自分の時間を無駄にすることであり、それこそが一番の損失なのです。」

これ、結構刺さりませんか？評価されないから手を抜く、ではなく、自分の成長のために全力を尽くす。自分の価値を上げることは、結果的に会社や他人の役に立つものなんですね。

家族や余暇の時間を見直す

後半では、仕事だけでなく、人生全般についての考え方が綴られています。チェさんが強調するのは「家族との時間を大切にすること」。特に頑張り屋さんにありがちな「つい仕事に夢中になりすぎてしまう」という状況に一石を投じています。

「仕事の対義語は、余暇や遊びではなく怠惰です」という言葉が印象的です。コピーライターとクリエイティブディレクターとして働き、「彼女はプロだ。プロは美しい」「あなたの能力を見せてください」「何でもできる自由、何もしない自由」などのコピーで知られる彼女の思いが短いコピーの中に詰め込まれています。

がむしゃらに働くことが後ろめたく感じるこの時代。そう感じることそのものに疑問を投げかけるこのコピー。仕事を通して得られる充実感や成長は、人生全体の質を上げるものですが、それだけに囚われてはいけない。家族や大切な人と過ごす時間も、人生を豊かにする大切な要素だというのです。