![](https://i0.wp.com/oiuy.net/wp-content/uploads/2019/09/img-909160407_640.jpg?resize=150%2C150&ssl=1)
仮想空間なんて「オタクがゴーグル被って楽しむ空間」だろう。
そう考えているとしたらそれは誤解です。
メタバースを少し掘り下げると、とてつもないサービスが埋蔵されていることがわかります。
先日、イケハヤさんがブログの中で語っていた「パブリック」と「プライベート」メタバース。
その違いと狙い目を調べました。
メタバースは2種類ある
メタバースは語ると面白いです。少し余談ですが……メタバースは2種類出てくると思っています。
【後編】「バズワード」をバカにしてはいけない | イケハヤ大学【ブログ版】
「パブリックメタバース」と「プライベートメタバース」です。
勘がいい人は分かると思いますが、ブロックチェーンの切り分けと同じです。
ブロックチェーンも「パブリックブロックチェーン」と「プライベートブロックチェーン」があり、メタバースにも同様に2種類が出てくるでしょう。
プライベート型のメタバースのほうが体験性がいいので、はじめにみんなが使うのはそちらだと思います。
メタバースは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか。
普通、ネットワーク上の仮想空間を指す言葉として使われているメタバース。
よく知られているのは、アバターを通じてネットワーク上を歩くような、参加者が自由に行動できる空間です。
しかし、世界が単に物理的に広がるだけというものではありません。
現実社会とおなじ生活が、仮想空間の中に持ち込まれるということは、社会経済もまた持ち込まれることを意味するからです。
注目すべきメタバースとは「パブリックメタバース」にほかなりません。
パブリック型 メタバース とは
メタバース的な世界観の実現を目指すブロックチェーンプロジェクトの一つの例が「Decentraland」です。
Decentralandでは、土地の区画や不動産、着用アイテム、ユーザーネームなどがNFTとしてブロックチェーンで管理されています。
仮想世界で流通する通貨として「MANA」というトークン(ERC20)が流通しています。Decentralandの土地は有限であり資産価値として売買することも可能です。
現実世界の土地取引のように経済も仮想空間の中で回り始めるのです。
DecentralandのほかにThe Sandbox、Cryptovoxels、Somnium Spaceなど様々なサービスが動き始めています。
すでに実験が始まっているように仮想空間の中で展示される美術品。美術品は展示されるだけでなく売買も可能です。
売買を可能にしたのは、メタバースの仕組みと神話性の高い仮想通貨の仕組みです。
この仕組みを使って、美術品の唯一性を担保するNFTという技術がそれ。
この仕組みを展開すれば、仮想空間に集ったアバター同志が空間の中でビジネスを始めることだってできます。
イケハヤさんが指摘したのは、ビジネスに親和性の高い「パブリック型メタバース」のインパクトでした。
自分の商品を売って、稼ぐ仕組みづくりをするチャンスが今メタバースの中に転がっているのです。
ブロックチューンの三つの型
イケハヤさんがいう「二つのメタバース」のもとになったのは仮想通貨の仕組みで知られるブロックチューンです。
ブロックチェーンには、パブリック型・プライベート型・コンソーシアム型の3種類があります。それぞれの概要は以下の通りです。
・パブリック型
特徴は、管理者が存在しないこと、誰でも参加できることです。仮想通貨で使用されています。
・プライベート型
特徴は、管理者が権限を持つこと、単独の企業・組織内に限定(参加には管理者の許可が必要)されることです。単体の企業・組織内での銀行取引や証券取引で使用されています。
・コンソーシアム型
特徴は、複数の管理者が権限を持つこと、複数の企業・組織内に限定(参加には権限が必要)されることです。業界・企業横断型の業務連携システムの構築で使用されています。
大まかに言うと、管理者の有無によってブロックチェーンの種類が分けられます。ちなみに、一般的にブロックチェーンというとパブリック型を指す場合が多くなっています。
日常生活のデジタル化はコロナを機に加速しています。行動が制約された中で楽しめるのはSNSやデジタルゲームです。かつてスマホが進化したように、メタバースが一般化する下地はできあがりつつあります。
3D空間で遊ぶビデオゲームや、エンタメコンテンツ。それだけを見て仮想空間なんて「オタクがゴーグル被って楽しむ空間」だろうと過小評価していたら時代の波に飲まれるだけです。
莫大な富を生む発明発見は偶然生まれるように見えます。
しかし、よく見ると夥しい努力と経験の積み重ねの上にのみ現れるものです。
メタバースも同様で、その未来は誰もわかりません。
誰もわからないからといって傍観しているのではなく、わからないなりに使ってみる、浸ってみる、遊んでみることが重要です。