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メタバース元年とも言われる2021年。
メタバース関連産業の急成長が予測されます。
メタバースを先取りするには実際に体験するのが早道です。
幸いなことに元も簡単に安く体験できるガジェットが手に入るようになりました。
ビジネスエリートに Oculus Quest 2 を勧める3つの理由
発売したのはフェイスブックが社名をメタに変えるほど力を入れるメタバース関連商品「Oculus Quest 2」です。
一見どこにでもあるような3Dゴーグルですが 、アメリカではクリスマスシーズンで最も人気を集めた商品になりました。
🎄That Christmas spike is real!! Happy Oculus Quest 2 day!
— Ryan Engle (@Rengle820) December 25, 2021
For reference yesterday was our best sales day ever and today is already 30% bigger with the better half still to come!
Green line is last year’s unit sales by hour.#VR 🚀🚀🚀 pic.twitter.com/aieLob9LHI
商品だけではありません。アプリのダウンロード回数もけた違い。
若者に人気のTikTokを抑えて第一位になりました。
Wait for the stats but @oculus just crushed Christmas. #1 app in the app store right now: $FB
— Sean D. Emory (@_SeanDavid) December 25, 2021
Christmas Day says yes to metaverse. pic.twitter.com/q52MjMyCjU
これだけでも、マーケットの動向に敏感なビジネスエリートは買うべき理由になりますが、恐るべきは単なる一過性の流行にとどまらないこと。
ビジネスエリートがOculus Quest 2を買うべき3つの理由をまとめました。
- 市場規模が8年間で17倍に拡大するから
- メタバースに様々なサービスが飲み込まれるから
- 一社総取りの過酷なレースが始まるから
なんだこれと思った人は、あれこれ考えずにまず体験してみましょう。メタバースの世界を理解するには体験することが早道です。
私は初めてこの商品を手にしたとき、iPhoneやiPadを手に取った時の衝撃を思い出しました。
世界が変わるかもしれない。
その驚きとは何か。
急拡大するメタバース市場
楽天証券チーフアナリストの今中能夫さんによる解説動画「2020年代最大の怪物になるか「メタバース」~投資するならITか半導体か」を見るとメタバースの世界で動き始めた主人公たちの存在が見えてきます。
メタバースとはインターネット上の仮想世界のことです。転じてインターネット上の仮想空間サービスの通称としてメタバースという名前が広く使われるようになりました。
仮想空間に自分自身のアバター・分身を置きそのアバターが経済活動や遊びなど様々な行動をする。3Dゴーグルを装着することによって、VRやAR体験が可能になるのがメタバースの特徴です。
メタバースが関連する分野は、ビジネスや教育・研修、エンターテイメントなど様々な分野に及びます。つまり現実社会をデジタルに置き換えることができる産業分野です。
しかし課題もあります。
- 大規模なネットワークシステムの構築や継続的な投資の負担
- 個人情報保護等のセキュリティの負担
- 信用を守るという負担
メタバースの信用を巡っては10年以上前に「セカンドライフ」というアメリカの会社が作った仮想空間がコケたと言う先行事例があります。(セカンドライフというのは今もある)
疑念が抱かれてきたメタバースに転機が訪れたのは昨年7月のことでした。フェイスブックが社名を「メタバース」に変え、全力を上げる方針を示したのです。
8月に仮想オフィスサービス「Horizon Workrooms」を公開。10月28日付で社名を「メタ・プラットフォームズ」に変えました。さらに同社はメタバースに290億ドルから340億ドル投資するという構想をぶち上げました。
これに呼応するかのように、IT業界も動き出します。マイクロソフトも2022年前半に自社のメタバースでTeamsが使えるようになるとしました。
前回のメタバスブームに続く第二のメタバースブームが動き出しました。ではこのブーム何が違うのでしょうか。
大きな違いは規模です。
フェイスブックはデイリーアクティブユーザー数が億人単位あります。メタ社はその人達を全て収容するだけの巨大メタバース空間を構築しようとしているのです。「セカンドライフ」とは桁違いの投資計画です。
構築費用は、2021年12月期から年間百億ドル以上。この規模が従来のメタバースと違うのです。
さらに、新しいメタバースが網羅する分野は、情報収集、会議、商談、電子商取引、設計、開発、教育・研修、ゲーム、音楽ライブ、映画、ドラマなどに及びます。
マーケットだけでも巨大ですが、中でも注目されるのがデジタルツインという技術です。
デジタルツインとは現実社会の建物や自動車、機械、半導体などの設計図をデジタル化して共有すること。3Dの仮想空間上でその設計にかかわった技術者全員がシミュレーションをすることができる技術です。
この仕組みは技術開発だけでなく、工場の運営や教育研修などに幅広く応用できます。
メタバースというとゲームやアートなどの遊びの世界が注目されていますが、実はもっと深い生活の基盤を根こそぎ変える力を持っているのです。
デジタルツインが本格稼動すると何が起きるかというと製造業に革命が起きます。
従来のメタバースは遊びの分野であったということに対して、今回のメタバースは
規模や投下する資金が桁違いに巨額です。ビジネスの重要な部分やテクノロジーの重要な部分が直接影響を受ける話になるわけです。
第二次メタバースブームの底力
メタバースが広がるために技術も進みます。
世界中の人が仮想空間でコミュニケーションするためにネックになっているのが言葉の問題ですが、アバターが持つ通訳ソフトや翻訳ソフトが解消することになるでしょう。
言葉の壁、文化の壁が突破されると世界は一つになってしまいます。
一つになると何が起こるかと言えば弱肉強食です。
大きい者や優れた者が勝つ。つまりアメリカの大手ITにとって、メタバースというのは世界展開する時に非常に都合の良い環境が手に入るのです。
メタバース投資で押さえるべき点はここです。
日本でこの規模の投資を一社で単年度でできる会社はありません。これまでのメタバスブームとは全然違う規模の話になっているのです。
メタ社は来年290億~340億ドルの投資を予測していると言われますが、メタパース全体の市場規模はいったいいくらになるのでしょうか。
幾つかの調査機関の予測では2020年推定で476.9億ドルという数字が出ています。
内訳は売されたコンテンツの金額や構築にかかった費用です。これが2028年には8,289億ドル、百九十兆円に膨れ上がります。八年間で17倍の規模になるという予測です。非常に大きな可能性を持っているということが指摘されています。
メタ社はなぜ巨額な投資を決断したか
メタ社はなぜメタバースに巨額な投資判断をしたでしょうか。
メタ社の前身である旧フェイスブックは本業のSNSをめぐる個人情報の扱いや広告の取り扱いを巡って逆風に晒されています。
そのため収益を支える広告売上高の伸びが鈍化しています。このことから、メタ社はメタバースという新しい世界に新しいプラットフォームを作ってサービスを支配するという逆転打を狙っているものと考えられるのです。
メタバースに参入するのはSNSを扱うフェイスブックだけではありません。メタバースの事業を支えるサービスは多様です。例えば電子商取引や、システムの構築、ゲームや映像、アートなどの需要が全てメタプラットフォームズの世界に吸い込まれてしまうことになりかねません。
ですので、競争相手である企業群も色めき立ちます。「マイクロソフト」「エピックゲームズ」「ディズニー」などアメリカの有力企業が手を挙げはじめました。
メタ社のサービスは全世界で一日19.3億人、北米だけで2億人が利用していると言われます。メタ社は最終的に約20億人の利用を目論んでいます。巨大な需要を丸々メタバースの中に取り込んでしまうというのです。
メタ社は計画実現のため、年間数兆円規模で投資を続けるといいます。
Oculus Quest 2の価格は299ドル。使ってみるとわかりますがパソコンなしで8K解像度の動画が楽しめる仕様は採算度返しの価格と言わざるを得ません。
おそらく売れば売るほど赤字となる商品かもしれません。
そのため来期や来来期、23年12月期と減益が続くと想定しています。裏返せば相当リスクをかけて真剣勝負に出るということです。
それだけに世界的に見てメタバースの事業が本格的に立ち上がってくるのではないかという大きな期待が持てるのです。
注目すべき企業とは
まず注目したいのはクァルコムです。
クアルコム は、アメリカの移動体通信の通信技術および半導体の設計開発を行う企業です。
なぜ注目かというと、メタ社の主力商品Oculus Quest 2のVR/ARデバイス向けチップセット「Snapdragon XR2」を製造する企業だからです。
投資家向け発表会で、クアルコムのCEO、クリスティアーノ・アモン氏は、もしメタバースで過ごしたいのなら「Snapdragon」が“チケット”になるとコメント。その後「Oculus Quest 2は1,000万台です」と発言しました。
ゲームエンターテイメント系の企業では、非上場ですがエピックゲームズがあります。ゲーマーの間では古い歴史を持つゲームフォートナイトの会社です。
子供向けのスマートフォンゲームを提供するロブロックス(Roblox)も決算説明のたびにメタバースの構築に果たす同社の役割について口にしてきた企業です。
ロブロックスは、2006年の創業以来、急成長し、独立開発者は950万人、独自デジタルエクスペリエンスは2400万、1日のアクティブユーザー数は前年比35%増の4940万人と急成長しましたが、まだ赤字の会社です。
デービッド・バズッキCEOは8月、「ロブロックスは15年間、メタバースだけを見てやってきた」と語り、11月には彼自身の考えるメタバースの基本構成要素について説明しています。
米最大級の野外音楽フェスティバル「EDC Las Vegas(EDCラスベガス)」をロブロックスのプラットフォーム上で開催すると発表したライブ・ネーション・エンターテインメント(Live Nation Entertainment)。エンタメ分野で注目されています。
ゲームなどに使うGPUや仮想通貨のマイニング用GPUで急成長するエヌビディアは、メタバースを製作するために欠かせないオムニバースという開発ソフトを作っています。これは、定額制でコラボレーションやシミュレーションができるツールを提供するもの。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは直近の決算報告で、「現段階で、オムニバースやメタバースが現在の経済基盤を超える新たな経済基盤になることにかなりの確信を持っている」と述べています。
オートデスク(AUTODESK)はCADの会社です。建築、エンジニアリング、建設施工、デザイン、製造、エンターテイメントなどの分野にまたがる専門知識を保有し、デジタルツインを実現するうえでカギを握る技術力が注目されます。
ITコンサルタントでは社会的な大手アクセンチュアは新入社員の研修用としてオキュラスを6万台購入したことを明らかにしました。
ザ・サンドボックス(The Sandbox)やディセントラランドなどのプラットフォームは、NFTを使ったデジタル不動産の販売を始めています。
アップルは消費者向けにAR機能を搭載したヘッドセットの開発を進めていて、市場に出るのは2022年と予想されています。
スナップはARグラスを380ドルで販売する計画。
マイクロソフトはビジネスユーザー向けのヘッドセット「ホロレンズ」を販売中です。価格は最安モデルが2975ドルで、米陸軍などが顧客となっています。
まとめ
あらゆる産業に影響を及ぼすメタバース。
メタバースの夜明けが迫っていると消費者を説得するために、関係する企業は何百万ドルもの資金を注ぎ込み続けています。
これが思惑通り一般の生活に普及するかどうかはまだわかりません。
理想のメタバース実現はまだ少し先の未来かもしれませんが、メタバース関連の技術やサービスは確実に進歩しています。
- 市場規模が8年間で17倍に拡大するから
- メタバースに様々なサービスが飲み込まれるから
- 一社総取りの過酷なレースが始まるから
ビジネスエリートとしてはリスクを取りながらしっかりフォローすべき対象だと思います。